前回のブログでは、ITコンサルティングは経営戦略との整合性が重要だということを書いた。今回は、中小企業の実態をもう少し考えていきたいと思います。
2013年版中小企業白書をみると、中小企業でIT導入が進んでいない理由の1位は、導入の効果がわからない、評価できないで53.9%となっている。鶏の卵のようだが、IT化の効果が不明のため、IT導入が進まず、IT化が遅れるということになっている。
それではどうしたら良いだろうか? IT化を進めている中小企業では、トップがITの勉強会に積極的に参加し、徐々にITツールを導入しているようである。また、同じく2013年版中小企業白書をみると、ITツールを自社で作成しているところも増加している。
もうひとつのポイントは以下である。このポイントを混同しているとIT化の推進がうまくいかなくなる。IT化を実施する際に、パッケージソフトに合わせた業務フローを採用する場合がある。この場合、現在の業務を改悪する可能性があり、担当者の抵抗も大きくなるため、IT化が推進できないことも多い。一方、業務改善を伴わないIT化は効果が低い。
つまり、既存のパッケージに合わせた業務フローにするのではなく、本来あるべき姿をまず設定し、それに合わせたITツールの導入を考えるべきである。ITツールはあくまで目的を達成するための道具である。