続いてのBABOKの知識エリアは、”④要求アナリシス”である。ここは、要求仕様定義(要件定義)などの名称で、かなり以前から書籍なども出ており、なじみがある方も多いだろう。
この”④要求アナリシス”では、要求の優先順位付けの他、システム開発では要求と要求仕様との違いなどを明確にする。また、前提条件、制約条件を確認することが必要である。ステークホルダーからのの要望を検討する際、そもそもの前提、制約により実現困難(検討困難)な内容は対象からはずされる。
優先順位付けと書いたが、各ステークホルダーの要求と企業の要求が異なる場合にはどうすれば良いだろうか? 方法は2通りある。一つは、合致するための会議などの機会を設けることである。しかし、この方法では、社長の意向を気にしてうまくいかない場合が多い。2つ目の方法は、自らこの二ーズの違いを調整し、優先順位を決定することである。この調整自身は、後日お話する要求の”⑥マネジメントとコミュニケーション”で実施する。
また、この”④要求アナリシス”では、業務フローを図式化することで、”見える化”を図ることをお勧めする。現状の業務(As_Is)とこうあるべき(To_Be)の2つを記載することで、問題点が明確になる。今回の採用業務においても、ステークホルダーが登場する業務フローが書けるはずである。この業務フローが書けないのであれば、分析が不十分ということだ。