最後の知識エリアは、⑦”基礎コンピテンシー”である。採用活動のためのソリューションなどの計画を立てたとしても、それを実行する能力が足りないと”絵に描いた餅”に終わる可能性が高い。
具体例を話すと、採用したい人材像が明確になり、ステークホルダー間の調整も可能になっていたとしても、応募してくる人材のスキル、資質を見抜けるだろうか? 書類選考では完全に限界があるため、重要なのは面接である。わずか1時間程度の面接でこのポイントを判断しないといけない。
スキルと書いたが、ヒューマンスキル(パーソナルスキル)が重要なことは言うまでもない。最近の新卒は、この面接で高評価を得るため、専門の学校に通っていたりする。つまり、面接官の通常の質問には、どのように答えれば良いかは学習済みなのである。また、中途採用に到っては、営業経験があったりすると、完全な”よそ行き”の面談モードで、本質が全くわからなかったりする。
このため、面接ではかなり高いコンピテンシーが重要である。また、このコンピテンシーは1-2日勉強したからと言って身につくものではない。最近は、この面接における質問の仕方などが重要視され、専門のコンサルタントもおり、面接代行を頼むこともある。
この⑦”基礎コンピテンシー”は、業務により違いがあるが、業務を実施する上で必要な能力を一覧にし、客観的な個々の担当者のスキルレベルを纏め、計画的にトレーニングする必要がある。